アフィリエイト広告を利用しています

高齢者の住み替えは慎重に!A子さんの後悔と“見逃せない条件”

母と暮らす

家計の見直しは、まず“固定費”から——よく聞くアドバイスですよね。

今回の登場人物・A子さんも、仕事を辞めて年金暮らしに備えるため、住居費の削減を考えました。選んだのは、家賃の安い団地への引っ越し。

ところが実際に暮らしてみると、「想像していたより大変…」「こんなはずじゃなかった」という場面がいくつも出てきたのです。

この記事では、A子さんの体験をもとに、**高齢者が引っ越しを考えるときに“見逃しちゃいけない3つのポイント”**をご紹介していきます。

固定費の見直しで団地に引っ越し、思わぬ落とし穴

A子さん
A子さん

仕事辞める前に、家賃を下げようと思って団地に引っ越したんだけど……。

「いや〜、これがね、いろいろ不便なことが多くってさ……(ため息)」

①交通手段はバスだけ、高齢者の『バスの中での転倒予防』

引っ越した団地は駅から遠く、移動手段はバスのみ。
車を手放したA子さんにとって、バスは買い物も病院も頼りになる大事な足です。

でも、そのバスの中で──

A子さん
A子さん

ここに来るまでに、ちょっとした事故を目撃しちゃって…。

バスに乗ってたとき、A子さんが偶然目にしたのは、自分より年上くらいのおばあさんが、急ブレーキの揺れで転倒する瞬間を目撃したそうです。

その場がざわついて、運転手さんが慌てて救急車を呼んだそうです。

✅ 高齢者の『バスの中での転倒予防』ポイント

  • 乗る・降りるときは、必ず手すりを持つ
  • 立っているときは、足を肩幅に開いて体を安定させる
  • 座るときは、奥までしっかり座り、荷物は膝の上か足元に
  • 不安な時は、遠慮せず運転手さんに声をかける
  • できるだけ優先席を使う(譲ってもらえたら素直に感謝して座る!)

バスは、高齢者にとって大事な移動手段。けれど、ちょっとしたブレーキや揺れで転倒するリスクもあります。

②荷物の上げ下ろしがしんどい、階段しかないって地味にツライ

バスの中での転倒も心配ですが、実は、A子さんがもっと身近に不便を感じているのが“団地の階段”でした。

A子さん
A子さん

前に住んでいたマンションはエレベーターが付いてたんだけど

「今の団地は5階建てで階段だけなのよ。」

「今はまだ何とかなるけど、この先しんどくなったらどうしようかと思って…」

トメ子
トメ子

そうね、私のおばさんも団地探していたんだけど、1階は人気で空きがなくって、結局アパート借りて住んでるよ。

③ご近所との距離感、思ってたのとちょっと違った

A子さんが今住んでいる団地は、昔からある古い建物。

そのぶん家賃も安くて助かっているけれど、人付き合いの面ではちょっと戸惑うこともあるそうです。

A子さん
A子さん

近所に住んでるおじいちゃんがね、1000円借りに来て、返してくれたけど、また来てね(笑)

近所の人に聞いたら、
「そのおじいちゃん、新しい入居者さんが来るたびにお金借りに行くのよ」って。

A子さん、一度は貸したけど──

「さすがに二回目は断ったら、挨拶しても顔も合わせてくれなくなっちゃって……(苦笑)」

トメ子
トメ子

歳を取ってからの住み替えはリスクがあるから、よく検討して決めた方が良いと思うよ

ばあちゃんの変化は、引っ越しのせい?――後から後悔しない為にも

ばあちゃんは、アルツハイマー型認知症です。

82歳まで、大阪で一人暮らしをしていましたが、ある日、千葉に住んでいる義姉(ばあちゃんの長女)の家に引っ越すことになりました。

義姉の家は、成人した甥っ子2人との3人暮らし。そこにばあちゃんが加わり、4人家族の新しい生活が始まりました。

でも、間もなく、ばあちゃんはつぶやくようになったのです。

ばーちゃん
ばーちゃん

私、ここにおっても良いのかな?誰にも迷惑かけたくない。

大阪から出なきゃ良かった。

見知らぬ土地、慣れない生活、遠慮がちになる日々。

ばあちゃんの心は、少しずつ、静かに蝕まれていきました。

そして、ある日——

ばーちゃん
ばーちゃん

大阪にかえる!ばあちゃん、ボケてないのにボケ扱いするんか。

「お前ら、覚えていろよ。親になんてことするんや」

突然の怒声に、甥っ子たちはあたふた。

義姉の家では、その夜こんな言葉が出ました。

たつや
たつや

もう、ばあちゃん施設に入れんと無理や……

私たち家族も、「この引っ越しが認知症の進行に影響した」とは言い切れません。

けれど、ある日、相談した看護師さんがこう言いました。

看護婦さん
看護婦さん

引っ越しや環境の大きな変化が、認知症の症状を強めてしまうこともあるんです

その言葉が、今も胸に残っています。

高齢の引っ越しは、“新しい生活の始まり”ではなく、「慣れ親しんだ日々を手放すこと」なのかもしれません。

まとめ|引っ越し前に“ここ”をチェック!

高齢者にとっての“引っ越し”は、ただの住み替えではなく、「暮らし方」そのものを大きく変えてしまう一大イベントです。

家賃が安くなる、固定費を抑えられる——

それだけで決めてしまうと、毎日のちょっとしたこと(移動・階段・ご近所付き合い)が、意外にも大きなストレスになることがあります。

今回ご紹介したA子さん、そして私のばあちゃんの経験を通して、金額だけでなく、“暮らし全体のバランス”を見ておくことの大切さを感じました。

A子さんのお話は、「介護保険ってどういう仕組み?」というところにもつながっています。
そちらの記事も併せて読んで頂けたら嬉しいです。
👉 介護保険とは?年金暮らしのA子さんが納得できた“わかりやすい話”(2)はこちら

タイトルとURLをコピーしました