退職後の生活は、実際始まってみないと分からないことが多いもの。
特に「年金だけでやっていけるのか?」という不安を抱えてる方も多いのではないでしょうか。
今回登場するA子さんも、そんな悩みを抱える一人。
年金収入から介護保険料を引かれ、貯金を切り崩しながらの生活に

75歳でパートを辞めた事には後悔はしていないけど、こんなに厳しいとは思わなかった
しかし、老後の生活は事前の準備で大きく変わります。

では、どのような準備をしていけば良いのか、A子さんを通して見ていきましょう
【介護する側】時間の大切さ
ばーちゃんがデイサービスに行ってくれてる間に、以前からランチの約束をしていたA子さんと三宮でランチを楽しんできました。
介護保険制度は、ばーちゃんの為だけでなく、介護する側である私にとっても「やりたい事を諦めないための制度」
でもあります。

たまには、こうしてリフレッシュできる時間があるからこそ、
自分に「がんばれ」って言ってあげることが出来るんですよね!
Aさんの弾丸トーク炸裂!久しぶりの外食に会話も弾む
Aさんは、75才。
去年、私よりも一足先に退職し、今は団地で一人暮らしをしています。
Aさんにとっても今日は久しぶりの外食。
「せっかくだし、ちょっと贅沢しよう!」
ということで、お肉を食べる事にしました。

昔も今も、A子さんはおしゃべりです。
一人暮らしをしているせいか、会った瞬間からずーっとしゃべりっぱなし!

この人、いつ息継ぎしてるのかしら?
「〇〇の歌手のコンサートに行った時に、たまたま隣にいた人と意気投合して、今度はその人がチケット取ってくれる事になったの(笑」
「息子が孫が・・・なんちゃらかんちゃら」
A子さんの老後生活、リアルなお金事情
たわいない会話が続いた後、ふと話題はリアルな年金暮らしのお金の話に….。

ちょっと、聞いてよ!

そうして始まったAさんの、年金だけで暮らすリアルな生活
「その中で直面した現実や感じた事を、改めて整理してみました。」
引っ越して固定を削減したけれど
A子さんは、生活費を抑える為に、街の中心にある駅近のマンションから、家賃の低い団地へと引っ越しました。
団地に引っ越して、固定費を抑える事が出来たものの、交通手段がバスしか無い、ちょっと不便な場所。

これから歳を重ねて、足腰が弱くなってくると移動するのも大変になってきそうで不安なのよ
「今はまだ大丈夫だけど、この先どうなることやら….。引っ越しするときに、もう少し考えた方が良かったかもしれないわ。」

そうだね。この前も、バスの中で転倒したおばーちゃんが居てね。
「その時は、バスの乗客で介抱しながら救急車を呼んだり、警察の方が来たりで、大変だったんだよ」
【バスの中での転倒予防】
- 乗車・降車時の注意点(手すりをしっかり持つ、座席を確認してから動く)
- 立っているときの姿勢(足を肩幅に開く、急ブレーキに備えてバランスを取る)
- シートに座るときのコツ(奥までしっかり座る、手すりやつり輪を利用する)
- 高齢者向けの対策(優先席の活用、運転手に声をかける)
A子さんの年金と、納得のいかない介護保険料
話は、年金と介護保険料の事に

介護保険使うことがなかったら、今払ってる介護保険料って高すぎない!
A子さんは、介護を自分事として見れていない様なので

でも、A子さん、介護ってある日突然必要になる事もあるんだよ
「ばーちゃんも、最初は『自分には関係ない』って思ってたけど、今では認知症になって、週4回デイサービスを利用しているの」
「もし介護保険料払ってなかったら、その利用料は月/25万円、とても貯金で賄えないでしょ?」

そうは言っても、
「会社が社会保険に加入させてくれたのが7年前だったから、ほとんどが国民年金で、ふた月で18万程しかなく、
当然足りないから、貯金切り崩しながらの生活で、月/9000円の介護保険料は高すぎだと思わない?」

そうね。お母さんは非課税だから、介護保険料5000円くらいだって言ってたわ
「もしかすると、A子さんは前年の収入が影響してる可能性がありそうね。」
「一度、市役所の介護保険課に相談してみたらどうかしら?前年の収入が影響してるなら、来年の保険料が下がる可能性がありそうよ」
【介護保険料を払わないリスク】
- 将来、介護が必要になった時、デイサービスや訪問介護などの公的サービスが受けられず、全額自己負担(高額)になる可能性がある。
- 一定期間未納が続くと、介護サービスを利用する際の自己負担割合が増える(1割負担が3割負担になる場合も)
- 介護保険料は義務なので、長期間未納が続くと、最悪、年金や貯金を差し押さえられる可能性もあります
退職前に知っておきたい!年金生活のポイント

A子さんの話を聞いて、退職前に準備しておけばよかったと感じた4つのポイントを紹介します
社会保険の確認
- 退職後の健康保険(任意継続、国民保険)の選択「全国健康保険協会ホームページ」
- 年金の加入期間と受給額の確認「私は、年金事務所で教えて貰いましたが、ネットで自分で検索する事もできます
- 介護保険料の影響を理解する「市民税、介護保険料は前年の所得によって決まるので、退職する前、これらのお金を用意することをお勧めします」
固定費を見直し
- 住居費(家賃・管理費)の適正化「一般的には、手取り収入の25%〜30%と言われてますが年金生活の場合は20%位下が理想です。理由は、年金だけで生活するというのは収入が限られているから」
「住居費が高すぎると、生活費や医療費の負担が重くなるからです」 - 通信費・光熱費・保険料など固定費が削減出来るか検討する「スマホを日本シムに変えるだけで通信費月額290〜。高すぎるスマホ代を払ってる方は、検討の価値ありだと思います。」
- 車の維持費など、生活に不要な支出がないか見直してましょう。「車を持つだけで、月6万ほどの維持費が掛かると言われています。他の題変え案がないか、今一度検討して見ましょう
介護や医療費への備え
- 介護保険料の仕組みを理解し、将来の負担を試算する
「保険というのは相互扶助。将来、自分達にとって、どういう恩恵が受けられるか知る事で、今の負担も前向きに考えられるようになるんじゃないかな」 - 持病や医療費が増える可能性を考慮して、予算を確保する
「健康保険は75歳以上になると自動的に後期高齢者医療制度に加入します。2025年3月時点で自己負担は1割です。思ってるほど医療費かからないなー。というのが個人的な感想です」 - 介護が必要になったときの住まいや支援体制を考えておく
「65歳以上になったら、一度、地域包括センターを訪れておくと、いざという時、どこに頼れば良いのか教えてくれます」
老後の生活を支えるのは、情報と計画
最後に、58歳の私にとっても将来、動けなくなって、収入は年金だけになったら、そう思うと不安になります。
しかし、今の間に情報を正しく取り入れて、計画を立てて生活していく事で将来安心して暮らすことが出来ると思ってます。
A子さんの話を通して、退職後の人生設計を真剣に考えてみては如何でしょうか?
お読み頂き、ありがとうございました。
三段腹トメ子
