私は今、実母と義母、2人の母を介護しています。

自宅はマンションなので階段の悩みはありませんが、
友人のAさんから聞いた話が心に残っています。
「まだ妻とこの家で暮らしたい」――そんなお父さんの願いに、家族が応えたのが階段昇降機の導入でした。
今回は、Aさんのお父さんの願いを叶えた階段昇降機の話を中心に、そこから私が感じたこと、考えたことをまとめてみました。
Aさんの「45歳にして親孝行」ー階段昇降機ーという選択
友人のAさんは、都内のマンションに妻とふたりの子どもと暮らす、45歳の会社員です。
Aさんのご両親は、車で40分ほど離れた郊外の一戸建てで、長年夫婦ふたりの生活を続けてきました。
しかし、ここ最近、お父さんの体調が少しずつ弱ってきて、階段の昇り降りがつらそうに。

1階で生活したら
と勧めても、

やっぱり2階の部屋で寝たい
「この家で、これまで通り暮らしたい」と言い張るお父さん。
そんな姿を見て、Aさんが選んだのが“階段昇降機”の設置でした。
でもそもそも、”階段昇降機”ってどんなものなのでしょうか?
そもそも階段昇降機とは
階段昇降機とは、階段の昇り降りを補助するための機械(リフト)です。
主に高齢者や足が不自由な方、階段の昇降が困難な方が、安全かつ楽に階段を移動できるように設計されています
主な特徴
- 階段の側面にレールを設置し、その上を椅子や車椅子ごと移動できる装置が動きます。
- 利用者は椅子に座るか、車椅子に乗ったままボタン操作で自動的に階段を昇降できます。
- 転倒や転落事故の防止、介助者の負担軽減といったメリットがあります。
perplexityAI
――昔、テレビでとても急で狭い階段に昇降機をつけたお宅が紹介されていたのを見たことがあります。
その方は笑いながら「つけたけど、怖くて一回も使ってないんですよ」って話してて(笑)

なるほど、便利な道具も“気持ちが乗らないと使わない”んだな
と当時思ったものです。
Aさんが設置した階段昇降機の費用・工期
購入費用の目安
- いす式(直線階段用):70万円台から100万円程度が一般的です。設置工事費込みで40万~60万円という情報もあります。
- いす式(曲線・踊り場対応):150万円~200万円弱が目安です。
- 車いす対応型:直線タイプで約500万円、曲線タイプで約800万円と非常に高額です。
- 可搬型(工事不要):購入の場合は100万円程度
perplexityAI
レンタルもありますが、種類も限られていて、取り付けタイプのものは除外されています。
ちなみにAさんの場合
費用:約130万円(工賃含む)
工期:発注から1~2か月(レール部分がオーダーになる為)
設置後の両親の様子は、「実際つけてみて良かったの?」

ところで、実際、設置してみてどうだったの?
Aさんは少し照れながら

父がね、今では毎日、洗濯かごを膝に乗せて使ってるんですよ。“これは便利や〜”って(笑)
そして、お母さんはというと――
母は、怖いのか。
「リハビリになると言って、レールを掴みながらあがっててね」

この使い方は、思ってもみなかったけどね(笑)

だったら、取り付けて大正解だったんだね。
別の視点(階段昇降機、別の方法なかったのかな)

Aさんのお父さんが、昇降機に乗って笑顔を見せてくれたこと。
そしてAさん自身が、「親にプレゼントできた」と満足そうに話してくれたこと。
――その気持ち、とてもよくわかります。
私だって、親が喜んでくれたら嬉しいし、自分にできることをしてあげたい、という気持ちは同じです。
だけど、大きな出費が将来負担にならないように、他に選択肢がないか考えてみました。
両親と相談する――「それはどういう目的で必要なの?」
今回は、「2階の物干場に上がるのがしんどくなったから、階段昇降機をつけた」とAさんから聞きました。
もちろん、それも立派な理由。
でも、私はふと思ったんです。
「洗濯物を干すこと」が目的なら――
階段を上がらなくても、その目的って叶えられるのかも?
たとえば、
- 1階に物干しスペースをつくれないか?
- 除湿機+室内干しという手は?
- そもそも、**乾燥機付き洗濯機に買い替えれば、階段いらないよね?**と。
実は私、ドラム式洗濯機はまだ使ってないんですけど、リベ大の両学長の動画を見てた時に、家事の時短として「これは本当に便利」って話してたのを思い出しました。
毎日の洗濯って、干して・取り込んで・畳んで…っていう地味だけど重たい作業。
それが、「干さなくていい」だけで、家の中に時間の余白が生まれるって言ってたの、今ならすごく納得できます。
\ 👇乾燥機付きドラム洗濯機、いろんなタイプがあるので比較してみてください /
選択肢がある時代だからこそ、“今の暮らし”を見つめ直す
お金も時間も、使えるものには限りがあります。
だからこそ、大きな出費をするときは、今だけじゃなく“これから”も見据えて決めることをおすすめします。
実は私も、介護用にお風呂のリフォームを考えたことがありました。

でもその時、ケアマネさんに言われたんです。
「介護がどれだけ続くかわからないから、慎重に」って。
その時のエピソードはこちら【介護用お風呂のリフォーム|検索の落とし穴と『本当に頼れる相談相手』】
介護も、暮らしも、未来も。
全部つながってるからこそ、“ちょっと立ち止まって考える時間”が大切なのかもしれませんね。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
三段腹トメ子