トメ子さんのお義母様は、『アルツハイマ認知症』です。
前回までのおさらい——【自分は「しっかりしてる」と言う『認知症の義母の本音』は】
関東のお姉さんの家から、お義母様を引き取り、一緒に暮らすことになったトメ子さん。
しかし、慣れない環境の中で、理解出来ない行動や不穏な言動が続いていました。
介護サービスの手配は進んでいったものの、「病院で薬を処方してもらわないと預かれない」と言われて、まずは受診してもらう必要がありました。
ですが、お義母様は「私はどっこも悪くない」と病院を拒み続けます。
その言葉の奥には、不安と戸惑いがあるのでは。
その気持ちに寄り添うことで、少しずつ、少しずつ信頼を積み重ねて、ようやく病院で診てもらうことが出来ました。

そして今回、トメ子さんは語ります。
国の行政やボランティアにも、認知症介護を支えるためのさまざまな仕組みがあります。
『家族会』や『認知症カフェ』では同じ立場の方が集まり、支え合いながら情報交換をしています。
いつか、誰かを支える日が来た時、今日の気づきがあなたを助けてくれるはずです。
介護の延長線上にあった「認知症家族会」
デイサービスにも機嫌よく通うようになり、お薬も効いて日常を取り戻していました。
だけど、一日同じことを繰り返し質問されることには、なかなか慣れません。

そんな時、気持ちを整理できたのが『認知症家族会』でした。
最初は、私ひとりで参加していましたが「いつか、お義母さんも一緒に行けたらいいな」と思っていたんです。
そして今日。
思い切って誘ってみることにしました。
トメ子、義母を家族会に誘う

曇り空の向こうで、鳥の声だけが小さく響いていました。
義母「今日の空は、私の頭と一緒でどんよりしてるわね。」
そう言って、笑って空を見上げています。
その笑顔に少し安心しながら、私は言いました。
トメ子「今日、私がいつも行ってるボランティアの人たちを紹介したいの」
義母「どんなところ?」
「前に一緒に行った商店街の先にあるビルよ。
みんな優しい人たちばかりだから」
そう言いながらも、内心では少し不安でした。
トメ子(心の声)『本当に行ってくれるかな……』
けれど義母は、「じゃあ、行ってみようか」と笑って立ち上がりました。
エレベーターを待っていると、家族会のスタッフの方が声をかけてくれました。
「こんにちは」
その瞬間、少しだけ空気が張りつめます。

義母は、私の後ろに隠れるようにして立っていました。
トメ子「今日は、母と一緒に来ました。よろしくお願いします」
スタッフは、お義母さんを気にしないように、私の方を見ながら穏やかに話します。
「この間は、認知症の啓発イベントに参加してくださって、ありがとうございました。」
部屋に入ると、
「さあ、お母さんはこちらに」
と、年配の女性が笑顔で声をかけてくれました。
義母「お世話になります」
そう言って、少し緊張した様子で椅子に腰をかけます。
その様子に気づいたスタッフが、やさしく声をかけました。
「お母さん、コーヒーがいいですか?お茶がいいですか?」
義母の目を見て、ゆっくりと言葉を選びながら、話しかけてくれました。

家族会では、どんな方が活動されているんですか?

以前にご家族を介護されていたOBの方や、施設のケアマネージャーさん。
それに、自分自身も祖父母の介護を経験された市の職員さんなど……
本当にいろんな立場の方が、善意で支えてくださっています。

なるほど。では、トメ子さんが参加されている家族会では、どんな活動をされているんですか?

月に一度、『誰でも気軽に認知症のことや介護のことを話せる場所』を開いています。
もし、「どこに相談したらいいんだろう」と迷ったら、とりあえず地域包括センターに
詳しくはこちらライフル介護『地域包括センターとは?その役割と賢い活用法』
『認知症サポーター養成講座』オフラインでもオンラインでも
全国で行れている『認知症サポーター養成講座』。
明石市では、地域の想いを込めて『オレンジサポーター養成講座』と呼びます
この講座を受けたからといって、何か特別な活動をしなければならないわけではありません。
ですが、
自分や家族を守るために「認知症の正しい知識」を知っておくことは
をつくっていく、小さくても大切な第一歩になるのです。
どうして『認知症サポータ養成講座』を受けようと思ったのか
──トメ子 記
『認知症サポーター養成講座』を受けようと思ったのは、『義母との介護ブログ』に、少しでも裏付けが欲しかったからです。
ブログを始めた頃の私は、「突然の介護をネタに、あわよくば、私の体験が収入につながったら」そんな気持ちで書き始めていました。
だけど、書いてるうちに、どんなことを読み手は望んでるのかな。
そんな風に考えるように
「認知症は誰でもなる可能性はあるし、高齢になればなるほど確率は上がります」
それなのに、私たちは知らないことが多すぎる。
義母と暮らしてみて強く感じるように、それが、オレンジサポータ養成講座を受講するきっかけになりました。
認知症を学び、みんなで考える
初めて受講したのは「オレンジサポータ養成講座」オンラインでの学びでした。

オレンジとは、明石市独自の名称ですよね

明石市では、オレンジキャラバン・メイトやオレンジサポーター協力事業所といった活動も行われています。

明石市の認知症施策としては、どんなものがあるんですか?
たとえば、

認知症サポート給付金・あかしオレンジ手帳・あんしんチケットなんかもあります
兵庫県版認知症チェックシート(明石市版:オレンジチェックシート)を使って自己診断した後で、医療機関を受診すると、認知症診断費用を市が全額負担してくれる制度です。
さらに、診断後の支援として『認知症サポート給付金20,000円+タクシー券(6,000円)』も助成されます。
(2024年10月時点の情報)
こうした取り組みは、明石市だけでなく全国の自治体でも広がりつつあります。
気になる方は、お住まいの地域の「高齢者支援課」に問い合わせてみてください。
気づいた方から行動を

認知症サポーター養成講座を受講して、トメ子さん自身、どんな変化がありましたか?

認知症を 正しく知ること が、いかに大切かを実感しました。
「もし将来、自分が『もしかして認知症かも?』と思っても、その時、まわりの人の意見を素直に聞ける気がします(笑)」

それに、認知症と一言で言っても種類がたくさんあって、その中でも若年性認知症は今すぐにでも誰にでも起こりうる病気だと知りました。

若年性認知症……ですか?
ここからは、厚生労働省の『若年性認知症支援ガイドブック』を引用します
若年性認知症とは、65歳以下で発症する認知症のことを指します。
全国でおよそ4万人の方が診断を受けているといわれています。高齢者の認知症と違い、現役世代での発症が多いため、仕事を続けることが難しくなったり、家事や育児に支障が出たりするのが特徴です。
最初のサインは、仕事のミスが増えたり、家事への意欲がなくなったりと、「うつかな」「ストレスのせいかな」と見過ごされることも少なくありません。
また、認知症を理由に職を失ったり、親の介護と重なって家族の負担が増えることも、大きな社会課題になっています。

講座のライブでは、自身の認知症を、カミングアウトされた男性が、今も精力的に社会活動を続けている姿を見ました。

その言葉を聞いた瞬間、胸の奥が熱くなりました。

私たちは、知らずのうちに認知症に対して偏見を持っていたのかもしれませんね

そうなんです。
今回、講座を受講することで認知症を必要以上に怖らずにいられそうです。
そう言って、トメ子さんは微笑みました。
介護は親からの『贈り物』

今回は、ここまで——。
介護が始まってから、大変なことも多かったけれど、学びもたくさんあったと当時を振り返りながら、トメ子さんが語ってくれました。
今、お義母様はデイサービスからショートステイへとステージを移し、施設で穏やかに暮らしています。
費用の面では課題もありますが、お義母様が残してくれた貯金を少しずつ取り崩しながら、現在は費用の安い特養への入所を待っています。
在宅介護の限界を感じたのは、「おむつを嫌がったこと」でした。
こちらは、以前「トイレが詰まった原因が……もしかしたら」を記事に、あわせてお読みください
けれど、今思えば、それもお義母様が自分の意思で生きようとした、結果だったのかもしれません。
どこまでが記憶で、どこからが本能なのかは分からない。
けれど、誰もが、いつか誰かのお世話になるのだから、今は、人にやさしくして生きていきたいと、トメ子さんは語ります。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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