私は、親の介護が始まって決めてた事があります。
それは、一人で介護を抱え込まないことでした。
そのために必要なサービスはできるだけ使っています。
今回は、その中でも福祉用具について

福祉用具って、介護が必要になってからじゃなくても「ちょっと、つまづきやすくなった」みたいな時に生活を、助けてくれるものなんですよ
福祉用具の特徴はレンタルが基本だけど、物によっては買取のものもありました。
それとレンタルだからこそ状況に合わせて変えていくことができました。
その事を、この記事では、要支援2だった母が介護予防のために歩行器を借りていたことと、介護が必要になってからは、歩行器から車椅子に変えていった様子をお伝えします。
介護のことも福祉用具のことも、初めはイメージがつきにくいと思います。
私と母の体験談を見て、少しでも予備知識にしてもらえると幸いです。
この記事でわかること
- 母の状態に合わせて、歩行器と車椅子を使い分けてきた様子
- 今、私が使っている福祉用具(レンタルしたもの・買ったもの)
- 介護保険でレンタルできる13品目と、購入が基本の9品目(2024年の制度改正で増えた項目も)
【在宅介護が始まる前】要支援2で使っていた福祉用具
「要支援1•2 要介護1」の段階は、まだ自分で日常生活を送れるけど、生活の一部に支援・介護が必要な状態です。
その中でも要支援2になると、より生活の援助が必要になってきます。
要支援1でも2でも、基本、自立して生活できている点は一緒です。
大きく違うのは、使える限度額です。
限度額の表は、こちらの記事にまとめています。
【要介護認定シミュレーション】母で試した3つの無料サイトの判定結果
そんな要支援2だった頃の母が、実際に使っていた福祉用具を紹介します。
転倒防止のために借りていた歩行器は大きなカゴ付き
歳を重ねていくうち母は小さな段差でも、つまづく事が増えていました。

時に、転けたタイミングで強くぶつけて病院に行くことも(汗
そんなこともあって
父が亡くなるタイミングで、母の要介護認定の申請を出しました。
結果は「要支援2」
介護保険が使えるようになり、母が最初に利用したのが歩行器でした。
歩行器と聞くと「病院のリハビリで見かける、アルミの枠だけの、がっしりした形」をイメージします。
ですが、福祉用具の担当の方が用意してくれたのは、大きなカゴのついたシルバーカーを丈夫にしたようなものでした。


お母さん、これなら2Lのお水を買っても大丈夫ですよ
母も満更でもない顔で

あら、良いわね
私が、その歩行器にマスコットをつけてあげて、その日から母の足になりました。
歩行器のレンタル料月/300円(1割負担の場合)
*歩行器は、2024年4月の改正で「レンタルか購入か」を選べるようになっています。
ですが、母の借りていた「4つの車輪が付いて押して歩くタイプ」(正式には歩行車)は、レンタルのみです。
※ご利用のレンタル・購入の可否や条件は、お住まいの自治体や事業者によって異なることがあります。ケアマネジャーや福祉用具専門相談員にご確認ください。
出典:厚生労働省 介護保険最新情報 Vol.1268(令和6年6月4日)|令和6年4月より特定福祉用具販売の給付対象に追加された種目
要支援2の母が『車椅子』を借りたわけ
母は、歩行器を借りてからも、ちょっとの距離にタクシーを利用します。

お母さん、せっかく歩行器あるんだから、ちょっとは歩いたら!

そんなこと言われても、足が痛いし。
今日は、ええやん
私は、それがもったいなくて「近くの病院に行く時用に車椅子が借りられないか」ケアマネさんに相談しました。
ケアマネさんからは、こう説明されました。
介護保険の福祉用具は、単に「便利だから借りる」という制度ではなく、本人の自立を助けるために、状態に合った福祉用具を使うという考え方が基本です。
厚労省の福祉用具選定の判断基準でも、車椅子は「歩けない人や長時間歩くことが困難になった人」を想定しており、要支援1・2、要介護1では使用が想定しにくいとされています。
ですが、「絶対、要支援の人は車椅子が借りられないのか」というと、そうではなかったです。
「自費のレンタルなら、車椅子の貸し出しはできますよ」と言っていただき、利用していました。
自費でもレンタル料は月/500円でした。(当時)
車椅子を借りてからは、私が押して病院に付き添うようになり、タクシー代の節約になりました。
歩行器は、ちょっと遠い病院や、電車に乗らないと行けない病院には役に立ちます。
近くの病院も、調子の良い時は、歩行器で歩くように促していました。
なので、歩行器のレンタルは継続して使っていました。

そのうちに、リハビリの効果もあり、車椅子を使う回数が減ってきて返却することにしたんです
※例外給付の扱いや、自費レンタルの可否・料金は、お住まいの自治体や事業者によって異なります。ケアマネジャーにご確認ください。
出典:厚生労働省 介護保険最新情報 Vol.1296(令和6年8月2日)|介護保険における福祉用具の選定の判断基準について 参考:軽度者に対する福祉用具貸与(例外給付)|松山市公式ホームページ
要支援2でも借りられた『介護ベッド』のわけ
要支援1・2では、原則として、介護保険を使って介護ベッド(正式には「特殊寝台」)を借りることができません。
その理由は、先ほど述べたとおり、軽度者である要支援1•2/要介護1の方は、基本、寝返り・起き上がりを自分でできる人が多いと考えられているからです。
ですが、絶対に要支援2では介護ベッドを借りられないわけではないです。

私の母は、夜のトイレに何度も起きていました
ところが、立ち上がりに時間がかかり、間に合わずにお漏らしをしてしまうこともありました。
そこで、そのことをケアマネさんに伝えたところ、例外給付で「介護ベッド」を借りられることになりました。
レンタル料月/1,000円(当時)

あの時も、トイレの困りごとをケアマネさんに相談してよかったね

そうね。その後も、サービスを使いながら要支援の間は一人暮らし続けれてたわね
参考:軽度者に対する福祉用具貸与(例外給付)|松山市公式ホームページ
要支援2でも借りられた介護ベッドについては、こちらの記事で紹介しています。
【体験談】要支援2でも介護ベッドは借りられた|母の福祉用具レンタルの記録
本格的な在宅介護『要介護4』になって利用している福祉用具
父が亡くなってから4年経った、冬のある日
急に歩けなくなり、立ち上がりも困難になってきた母に要介護再申請を出しました。
(母は脳腫瘍を患っており、その影響が大きくなっていました)
結果は『要介護4』
周りの人に「在宅で介護するのは難しいんじゃないの」って言われるレベルです。
ですが、介護の体制を整え、必要な福祉用具を組み合わせることで母娘で普通に暮らすことができています。
車椅子は軽量で肘は跳ね上げ式のものを

要支援2の時にも車椅子を借りていたけど、その時とは、全く様子が違います。
ちょっとした移動に車椅子じゃなくて
車椅子がないと移動ができなくなりました。
私が、押しても苦にならないように軽量のものを選びました。

ベッドへの移乗を考えて、肘のところは跳ね上げ式に

足を置くところも介護がしやすいように取り外しが可能になっています。
車椅子レンタル料月/620円(1割負担)
「介護ベッド」は介護しやすいものに
母が歩きにくくなって、整形外科を受診しました。
先生からは「検査しましたが、骨などには悪いところは見当たりません」
「この後のことを考えると、一人で置いておかない方がいいですね」
その日から、母と一緒に暮らすことを決めました。

私の家には、母が泊まりにきてもいいように普通のベッドが置いてありました。
(母の家にあった介護ベッドは、一緒に住むことを決めた時に返却していました)
母は、しばらく、その普通のベッドを使っていたんですが、状態が悪くなってきた時
ケアマネさんから「危ないので介護ベッドに変えた方が良い」と提案されました。
福祉用具の方が、持ってきてくれた「介護ベッド」は、要支援2で借りていた物より介護しやすい物でした。

電動で操作できるのは、頭と足の上げ下げ

ベッドの昇降は、よりスムーズに出来るものでした。
介護ベッドレンタル料月/700円(1割負担)
その他の福祉用具(購入したもの)

車椅子と介護ベッド以外に買取した福祉用具があります。(特定福祉用具購入)
福祉用具はレンタルが基本ですが、衛生面などの理由で買取になるものもあるんです。
その一つが、ポータブルトイレ
母の足が動かなくなってくるにつけて、トイレまで介助しなくてはいけなくなってきました。

足が上がらないのよ#

お母さん、あと一歩。
足を前に出してくれないと…(なんでこんなことになったの#)
トイレに行くのに10分も15分もかかるようになっていきました。
部屋にポータブルトイレを置くのには抵抗がありましたが
狭いトイレで介助するよりも、余裕を持って作業ができて私も母も余裕ができました。
ポータブルトイレについて、どこに置くのか?どこで洗うのか?
私の体験談は、こちらの記事にまとめました。
【体験談】ポータブルトイレのバケツは家のどこで洗っていますか?
福祉用具は買取であっても、介護保険が使える物があるので、まずはケアマネさんに相談してください。
*福祉用具の購入で使える介護保険の支給限度額は、同一年度で10万円まで
参考:明石市「特定福祉用具購入・貸与」
私の市では、買取の福祉用具は償還払いになっていました。
本体価格63,300円

先に料金を全額払って、後日、保険で払い戻される分が口座に振り込まれていました。
住んでる地域によって、支払いの方法が変わるので、担当のケアマネさんか福祉用具の方にお尋ねください。
母の困りごとに合わせて揃えてきた福祉用具
レンタルの福祉用具の良いところは、状態に合わせて組み換えしていけるところです。
自立して一人暮らしのできていた母ですが「ちょっとした段差でつまずく」・「夜、起き上がりに時間がかかりトイレが間に合わない」
そんな、少し困りごとが増えてきたことを、福祉用具を使うことで生活の質を落とさずに暮らすことができました。

それが、介護予防の段階の要支援1•2/要介護1の役割なんじゃないかと思っています

あなたが、介護申請を勧めてくれて良かったわ(笑)
あれから、4年が経ち、体の変化に身体介助が必要な状況になった時も、介護の環境が整っていたから、必要な福祉用具の手配が早くできました。
要支援2から要介護4になって変えていった福祉用具
- 歩行器
- 要支援2のときに借りていた介護ベッド(寝起きを楽にするためのもの)
- 介護がしやすい機能がそろった介護ベッド
- 介護ベッドの付属品(手すり)
- スライドボード(介護ベッドから車椅子への移乗を助けるもの)
- 褥瘡予防のマットとクッション(初期の褥瘡ができていたため)
- ポータブルトイレ
- 段差を解消するスロープ(工事を伴わないもの)

介護状態が一段階あがった時『追加した福祉用具と返却したもの』
ポータブルトイレを使うと、自分で排泄できていた母でしたが、次第に力が入らなくなっていきました。
家でのトイレ介助に限界を感じて、ベッドでの排泄介助に切り替えました。
(一方、デイサービスでは、手すりがあって、介護士さんが付き添ってくれるので、今もトイレに行けています。)
私一人では、車椅子に移動することが困難になってきたので、食事もベッド上で行うことにしました。そのため「特殊寝台付属品として、ベッドサイドテーブル」をレンタルすることに

これは、病院にあるテーブルと同じもので、高さを調整できます
移乗を助けてくれたスライドボードは、自分でスライドできなくなってきたので返却することにしました。
介護保険でレンタルできる福祉用具13品目
私のところでレンタルしている福祉用具は、介護ベッド・車椅子・サイドテーブル・手すりです。
それ以外にも、レンタルできる福祉用具は13品目あります。
| 品目 | 主な使用例 |
| 車いす | 自走用・介助用・電動 |
| 車いす付属品 | クッション・電動補助装置・テーブルなど |
| 特殊寝台(介護ベッド) | 背や脚の角度を調整できるベッド |
| 特殊寝台付属品 | ベッド柵・手すり・マットレス・サイドテーブルなど |
| 床ずれ防止用具 | エアマット・体圧分散マットなど |
| 体位変換器 | 寝返りを助けるクッション・パッド |
| 手すり | 工事不要の据え置きタイプ |
| スロープ | 工事不要の段差解消用 |
| 歩行器 | 体重を支えられるタイプ |
| 歩行補助つえ | 松葉づえ・多点杖など |
| 認知症老人徘徊感知機器 | 外出や特定の場所の通過をセンサーで感知 |
| 移動用リフト(つり具部分を除く) | 床走行式・固定式・据置式 |
| 自動排泄処理装置 | 尿・便を自動で吸引する装置(本体部分) |
参考:明石市ホームページ『特定福祉用具購入・貸与-明石市』
購入が基本の特定福祉用具9品目
福祉用具は、レンタルが基本です。
ですが、他の人が使ったもの(ポータブルトイレ・お風呂の椅子など)は、心理的に抵抗があります。
衛生的な面からも購入が基本の9品目は、こちら
| 品目 | 主な使用例 |
| 腰掛便座(便座の底上げ部材を含む) | ポータブルトイレ・補高便座・据え置き便座 |
| 自動排泄処理装置の交換可能部品 | レシーバー・チューブなど |
| 入浴補助用具 | 入浴用いす・浴槽用手すり・浴槽内いす・入浴用ベルトなど |
| 簡易浴槽 | 工事を伴わない移動式の浴槽 |
| 移動用リフトのつり具部分 | リフトで体をつり上げる布の部分 |
| 排泄予測支援機器 | 排尿のタイミングを予測するセンサー機器 |
| スロープ(工事を伴わないもの)【2024年4月から追加】 | 固定して使う段差解消用(持ち運べるタイプは除く) |
| 歩行器【2024年4月から追加】 | 固定式・交互式のみ(車輪付きの歩行車は除く) |
| 歩行補助つえ【2024年4月から追加】 | カナディアン・ロフストランド・プラットホームクラッチ、多点杖(松葉づえは除く) |
もともとは6品目でしたが、2024年4月の改正で、下の3品目(スロープ・歩行器・歩行補助つえ)が加わって、9品目になりました。
この3品目は、もともとレンタルだけの品目でした。それが「レンタルか購入か」を選べるようになっています。

そういえば、部屋の段差解消にスロープを頼んだとき、金額も少額だから買取を勧めてくれたことがあったわね

はい。スロープは、2024年4月から、レンタルか購入かを選べるようになったんです

トメ子さんの環境や状況を見てレンタルより購入の方が良いと判断しました
我が家の福祉用具担当の方は、父の時からの方で、父の時も使いやすいお風呂の椅子を提案してくれて、父の入浴を安全に行うことが出来ていたそうです。
(当時は、母が父の介護をしてました)
出典:厚生労働省 介護保険制度における福祉用具貸与・販売種目のあり方検討会(第1回)資料2
まとめ
車いす、介護ベッド、床ずれ防止のマット、ベッドサイドテーブル。
母の状態が変わるたびに、その時々で必要な福祉用具が変わっていきました。
レンタルできる13品目、購入が基本の9品目。
どちらも知っておくと、いざという時に「これは借りられるのかな、買うのかな」と迷う時間が減ります。
福祉用具を利用したいと思ったら、まずはケアマネさんに相談してください。
まだ介護申請ができていない時は、地域包括支援センターで利用したい福祉用具の借り方を聞いてください。
介護申請中であっても、介護保険を使って福祉用具を借りられることがあります。
(認定の結果によっては、自己負担になる場合もあるため、ケアマネさんや地域包括支援センターで確認してください)

慌てて、買わない方が良いですね

介護が必要になったとき、他に使える情報があったら教えてください

介護保険が使えない間も利用できる介護サービスを紹介します
親の介護が始まって、介護保険だけじゃ足りないと感じる瞬間がありました。
私は、このサービスを要支援2から要介護4にあがる時に利用しました。
そのサービスが、介護保険外サービス『イチロウ介護』です。
実際、利用した体験談はこちら《【イチロウ】私が相談から新規予約までヘルパーを利用した流れを解説》
私は、一人で抱え込まないために必要な福祉用具を整えてきました。
これからも、私が実践してきた介護のノウハウを紹介していきます。
よかったら、他の記事も読んでいただけたら嬉しいです。
